Webデザイナーになるにはコーディングが必要?

はい、こんにちは。奈良県でホームページ制作などを行っております、インヴォルブ吉村です。
この仕事を長くやっているものですから度々 、「私もウェブデザイナーになりたいんですが…」みたいな相談をよく受けるんですよね。「どうやって勉強したの?」とか、「学校とか行ったほうがいいのかな?」とか、そういう相談が多いのですが、実際に同業者の方ってこの手の相談に対してどう答えていますか?
Webデザインは学校に通うべきか
これはなかなか難しい問題だと思います。実際に学校ではコーディングのやり方であったり、Photoshopなどのデザインツールの使い方などを教えていると聞きますが、はじめの第一歩としては学校に通うほうが不安なく始められるので良いと思うんですよね。
逆に「学校行かなくてもいい派」の意見もわかりますよ。ネット上にはどこまでも制作に関する情報が落ちているのだから、それを拾って技術を身につけることができないとこの先やっていけないぞって意見もありますよね。
確かに、この業界はデザインにしろ、コーディングにしろ、本にはまだ載ってない、載ってたとしても出会うまでが大変な情報がたくさんあります。それを教えてもらうまで放置している時間なんてないですから、自分で調べて、それを実装するまで試行錯誤できる人じゃないと続かないっていうのもよくわかります。
しかしノーコードツールやAIの登場した
ノーコードツールやAIの登場により、コーディ ングの障壁が下がったと言っても過言じゃないんじゃないでしょうか。簡単なウェブサイトならばノーコードツールで作成できますし、それを使わなくてもAIでコーディングをサポートしてくれる機能などもあるので、実際にはコーディングの難易度がかなり下がっていると思います。
もちろん、それらを手放しに「コーディング知識は不要だぜ」なんていうつもりはなく、コーディングの知識はあればあるだけ幅が広がるし、知識があるからこそやりたいことを正確にAIに伝えられると思っております。いわば、あなたのコーディングを何倍かにパワーアップさせてくれるような状態です。現時点では。
しかしこれを言っている2025年5月から、あっという間に変わっていくAIの世界。これからコーディングはどうなるんだろうか。
デザインはまだ先だと思うんだよな
デザインって、クライアントとのコミュニケーション、その先のお客様とのコミュニケーションだと思っていて、それを表現することって、なかなかAIには現時点では難しいのかなって思っています。
それはAIができないというよりは、プロンプトと呼ばれるAIへの呼びかけに使う指示の書き起こしがなかなかに大変で、前提となる条件が多すぎることから、なかなか現時点では難しいのかなって思います。
コーディングはある程 度答えが決まっているものなのでAIの得意分野、AIの領域でしょうけど、デザインはまだまだ人間の領域。感情や感性に関わるものなので、なかなか人間に取って代わるものじゃないと思っています。
……とか言った数カ月後に、あっという間に世界が変わる。そんな現代を生きている我々です。
Webデザインいまから学ぶって人はどうしたらいい
「コーディングしなくていい」とは言いませんが、「AIとの付き合い方を考えながらコーディングを学ぶべきである」とは思います。
コーディングができたほうが、ウェブにとって無理のないデザインができるようになるし、UIUXのことを考えてデザインすることもできる。などなど、コーディングができることのメリットは莫大なものです。
しかしながら、初心者がつまづきやすいのも事実。Webデザインを始めたい人のやる気をなるべく削ぐことがないように、応援する気持ちでアドバイスするとすれば、「AIとの付き合い方を考えながら、コーディングを理解して、なるべくならコーディングできるようになったほうがいいよ」と伝えたいです。
こうして振り返ると、技術は進化しても「つくることの意味」は変わっていないのかもしれません。 実は8年前、2017年にも「制作という行為の価値」という記事を書いていて、あらためて読み返してみたら、言ってることがあまり変わっていない自分にもびっくりします。 今との違いや、変わらない本質が見えるかもしれませんので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
この記事を書いた人
吉村 浩嗣
奈良県生まれ奈良県育ち、業界歴15年のウェブディレクター。 ウェブ制作・マーケティング・システム開発を幅広く手がけ、映像制作や写真撮影も行う。独立前はウェブ制作・マーケティング・システム開発会社に勤務。現在はINVOLVE代表として、提案からディレクションまで一貫した支援を提供。ライター経験も活かし、企業の成長をサポート。